■貴船山 MTB          ■自転車旅行記へ

●2007年5月27日

2007年5月26日、ついに念願のMTBを購入した。これまで、ロードレーサーで色んな峠を攻めていたが、日帰りで行ける峠はだいたい行きつくしてしまった。残る峠は未舗装の峠ばかりであったが、ロードレーサーではダートの道を走れない。そこで、ダートの道を自転車を担いで未舗装峠まで到達し、また同じ道を担いで戻ってくるということをやろうとしたが、ビンディングペダル用のシューズでは歩きにくく、せっかくのロードレーサーも傷だらけになってしまい、結局断念するはめになった
(今考えると非常に無意味なことをやろうとしていた)。このことがMTBを購入する大きなキッカケとなったのだ。

さっそく、購入翌日に山の中へ入っていった。目的は、未舗装峠の夜泣峠と滝谷峠である。叡山電鉄二ノ瀬駅付近まで来ると既に午後2時を過ぎていた。踏切を過ぎた所にある富士神社の手前が分岐となっており、山腹を行く比較的広い右手の道と、階段を登っていく狭い左手の道がある。自転車を担いで左手の階段を上ればジグザグの急な山道となり、押しの連続となる。自転車を押したり担いだりして登山道を歩くことは大学のサイクリングクラブでは普通にやっていたが(当時はランドナー)、久しぶりにやってみて思っていたよりはるかに骨が折れる仕事だと判明した。10年以上もたっているので体力が衰えているから無理もないとはいえ、なかなかショッキングであった。

登り続けて30分程で切り通しのある夜泣峠に到着した。峠には地蔵があり、峠名の云われを記した案内板が立っている。少し西側に行き過ぎれば展望が開けた場所に出た。今回は西側に降りずに、峠から北方向に分岐している尾根沿いに進む狭い道を選び、更に自転車を押して坂道を登って行った。


夜泣峠

 
夜泣峠から貴船方向へ続く道も押しが続くが、途中から部分的だが連続して乗車できる区間がある。幅は50㎝にも満たない狭い道でも稜線上を進んでいることがはっきりと分かる。やがて富士神社の分岐から続く二ノ瀬ユリの広い道と合流する。二ノ瀬ユリは平安時代以前から続く歴史の古い道である。貴船神社の前を通過するのが憚られるため、二ノ瀬から芹生を結ぶ迂回路としてこの道が使われたということだ。ユリ道とは丹波地方の方言で山腹を行く広い道のことだが、合流してからはすぐに稜線の狭い道となる。


二ノ瀬ユリの広い道と合流
(正面が夜泣峠からの道)

 
再び三叉路が現れる。右手は滝谷峠、左手は樋ノ水峠へ続く分岐である。どちらに行くか悩んだが、右手を進むことにした。この先に少し迷う分岐があり、道を間違ったのではないかと思うほどの怪しげな道になってきたが、殴り書きで「←滝谷峠」と書かれた札が木に打ちつけてあったりしたので、ガケをよじ登るような道ではあったが自転車を担いでそのまま進んだ。やや開けた場所に出たが、本来進むべき方向ではない貴船山の山頂に出てしまったようだ。あいかわらず下手糞な字の「貴船山」と書かれた小さいプレートがなければ、ここが山頂だということは分からないだろう。展望は全くないが山頂だけあって風が強く、ブレーカーを持ってきていなかったので寒気を感じて来た道を引き返した。しかし、偶然とはいえ自転車で山頂まで行けるということを発見し、峠だけでなく山頂を攻めてみるのも面白いかも知れないなどと空想してしまった。(今後どんどんエスカレートしてしまうわけだが…)

滝谷峠、樋ノ水峠との分岐 ガケのような道だが「滝谷峠」への道標がある。

  貴船山山頂
(記念すべきMTB登頂1座目)

貴船山の東斜面沿いの道を行く。崖のような下り坂は自転車を押すと危険なため、担いで下る。やや平坦になってからは乗車できるが、道幅は狭い所では20㎝程しかなく、木の根が這っていたり段差があったりするので注意を要する。できるだけ乗車したいので、こういった不安定な所も、右足でペダルを回し左足で斜面を蹴りながら進んでいく。案の定、地面から突き出た根の上で前輪が滑って右側に転倒してしまった。自転車は岩に引っかかった形で転げ落ちずに済んだが、自分の体は数m程転げ落ちてしまった。峠まであと100mという所だったので、油断もあったかも知れない。

狭い道幅をむりやり乗車

MTB初転倒

 
転倒してショックであったが、気を取り直して走り直すとすぐに滝谷峠へ降りてきた。ここは貴船駅方面と直谷方面への分岐となっている。この時点で4時を過ぎているので、当然、貴船へ降りる方へ進む。

ここから先は、足元を水が流れ、大きな石や岩がゴロゴロしている急な谷沿いの道を下ることになる。杉の倒木も多く、乗車は全く不可能、押しと担ぎが半々位になる。右手に自転車を担ぎ、左手は岩肌に張られたロープを握って、滑りやすい足元の岩の上を一歩ずつ慎重に歩く。水の流れは次第に大きくなり、途中で小さな滝となってすぐ傍で落下している。とんでもなくひどい道だと思った。やがて滝谷峠から1時間近くかけて、芹生峠のふもとの舗装路に合流した。

昨日納車したばかりのMTBはたった半日で傷だらけになってしまったが、充分満喫できたので後悔はしていない。


滝谷峠

滝谷を下る

  荒れたひどい道
終わり

inserted by FC2 system