■万野・大見晴・茶野・鈴ヶ岳 MTB ■自転車旅行記へ
●2011年12月10日(曇)
鈴鹿の知名度の低いエリアへ行ってきた。近江鉄道多賀大社前駅から湖国バスに乗り継ぎ、終点の大君ヶ畑(おじがはた)で下車する。
バス停から少し戻り、橋を渡るとやがて荒れた林道になる。すぐに林道は終点となり、その奥に薄い踏み跡を見つけて川沿いを遡る。どうやらこの道は送電線の巡視路のようで、それを示す「火の用心」の赤い標識が要所要所に立っている。ただし、今ではもう使われていないのか、道はかなり怪しい。ところどころ現れるゴム階段(ほとんど土に埋もれている)により、道を外していないことを確認できる。
鹿?と思われる動物の骨を発見。ただし、生きた鹿は見かけなかった。今回はマイナールートということもあって、8時間弱にわたり山中で誰にも出会うことはなかった。 |
やがてガケのような急斜面になり、休憩できるような足場もなくなってきた。ここでやっとルートの間違いに気づき、もとのトラバース道に降りようとしたが降りられない。粘土質でツルツルの斜面を足がかりに苦労しながら這い登ってきたので、下りはロープがないととても無理だ。標高差30mのガケを下るのをあきらめ、山頂まで残り標高差100m以上あるガケを登り続けることにした。 MTBを肩から降ろして休憩できるような場所もない。樹木から樹木までは遠く、手がかりとなる木の根や岩も少ない。 |
50分ほど無酸素運動を続けて、ようやく稜線へ出た。そこから3分で万野の頂上へ着く。 |
万野の次のピークは大見晴である。名前通りの大展望ではないが、鈴ヶ岳などが見える。カレンフェルトの見晴し台地で、奇形の岩や小石がごろごろしていた。暖かい日差しも射してきたので、ここで長い昼食休憩を取った。 |
ところが大見晴からの急斜面の下りでルート取りに失敗し、またもや足がかりのない急斜面を滑り落ちるはめになる。 |
そのまま尾根伝いに踏み跡を辿ると、ミノガ峠から続く舗装路の近くに出た。ただし、踏み跡は舗装路へは下りずにしばらく並行した後、再び送電線の巡視路となって桜峠方向へと北上する。 この巡視路は先ほどの巡視路とは違って状態が良く、難なく桜峠まで導いてくれた。 |
← 桜峠に着く。鉄塔が立つ広々とした鞍部で、北方向の視野が広がっている。 |
桜峠から鈴ヶ岳までは標高差220m程度。標高1000mオーバーでうっすら雪が積もりだし、明瞭な踏み跡もない尾根だが、大きく外しさえしなければどこでも歩けるので思ったより楽だった。空荷の効果は大きく、往復1時間で桜峠へ戻ってこれた。 それよりも、峠から国道306号鞍掛橋方面へと降りる巡視路がこれまた大荒れの状態。しばらくは分かりやすい踏み跡が続いたが、水平な道になる辺りから突然不明瞭になる。おまけに生憎の空模様の中、薄暗い植林に囲まれて視界は悪くなる一方。後半は、踏み跡もない所をほとんどでたらめに下っていった。ちなみに『山と高原地図44』では桜峠〜鞍掛橋までは一般登山道として表示されている(今回下ったのとは全然違うルートだが、どのみち実在しないルートであろう)。 |
桜峠から1時間かけて、ようやく国道306号へ出た。ルート取りが困難で予定よりもはるかに時間がかかってしまったが、かろうじて日没に間に合った。 |
【大君ヶ畑(8:35)〜ガケ下標高610m(9:50)〜ガケ上標高750m(10:40)〜万野(10:43/11:00)〜大見晴(11:18/11:48)〜ミノガ峠付近(12:45)〜桜峠(13:30)〜茶野(13:45)〜桜峠(14:00/14:10)〜鈴ヶ岳(14:45)〜桜峠(15:10)〜国道306号に出る(16:10)】
カシミール3Dにより作成 |