■三ヶ岳 MTB          ■自転車旅行記へ





    

黄色は林道・車道、は山道を示す

●2015年2月21日(晴)

南山城村の童仙房にある三ヶ岳へ向かう。電車の接続が良い時間帯が限られていて、かなり遅めの10時56分にJR大河原駅に到着。自転車を組み立てて出発するのは11時過ぎになった。

走りだして5分後、国道163号から左折して童仙房五番へ続く車道に入ろうとすると「通行止め」の看板がある。ここまでは良くあるので無視して進むと、少し先に若いガードマンが立ちはだかっていた。「この先は工事中で車も歩行者も通れませんね」と言われ、迂回路を示すビラを配られた。ただでさえアプローチが遠いのに、それは困る。何とか突破する方法はないのか聞き返してみたが、誰も通すなと指示されているらしく無理なようだ。しかも「迂回路はかなり遠回りになりますね~」などというノンキなコメントまでもらった。

ビラを手に取り、国道163号をしぶしぶ走りだす。すると、いきなり野犬に吠えられる。しかも、こっちへ襲いかかろうとしているではないか。




よく見ると、野犬ではなく首輪をしていた。80年代みたいなカットをしているやたらとデカいプードルなどが、もの凄い剣幕で吠え散らし暴れまくっている。となりのオリにも数十匹の小型犬がいて一斉に吼えたてている。すぐに飼い主が現れて注意しにきたが、村全体に響き渡るほどの大音量であった。ブリーダーの住処なのだろうが、放し飼いの犬に追いかけられたり噛まれたりしたことのある身としては、かなりビビる。

国道から迂回路に入る。この道は野殿集落へと続いており、東海自然歩道にもなっている。初めて通る道だと思いこんでいたが、家に帰ってから地図を見返すと、過去に三国塚に登頂した時などに通ったことのある道だった。迂回路は距離もさることながら、標高差も100mほど余分に登らなければならない。


   


野殿童仙房小学校。すでに平成18年に廃校になっていた。ここからは予定のルートと合流。三国越林道を西進する。

そして登山口である童仙房一番に到着。すでに午後1時前になっていた。





この茶畑の上の方を目指せば山頂に至るのだが、どこが登り口なのかよく分からない。人がやっと通れるくらいの畦道は四方に延びているが細すぎて自転車は通せず、迷った末に尾根道に辿り着く。


  


雑木の間をくぐり抜け、1時10分に三ヶ岳の三角点を踏む。
帰りは同じ道を乗車しながら下って行き、一瞬で集落まで戻ってくる。

次に三国越林道を南下し、四等三角点の釜塚へ向かう。四等三角点だけにほとんどハイキングの対象とはならず、登り口も不明であり自力で探さなければならない。ある登山記録によると三角点の東方にある橋を渡ったところで取り付いたと書いてあったが、実際行ってみると、サルでもない限りこんな所から取り付くのは御免だと感じた。小生はサルではないので通り過ぎる。




で、実際は三角点の南東方向に延びる尾根上の鞍部から取り付いた(上図)。
黄色い◇形の『保安林』と書かれた標識が目印である。

そこからはしっかりした踏み跡を辿っていけた。途中で道が二手に分かれ、まっすぐ行けば490mのピークを経由するのであろうが、左手のトラバースする道を選んだ。やがてピーク経由の尾根道と合流し、登り口から15分で三角点『釜塚(495.92m)』に到着した。


   


四等三角点だけに殺風景な山頂である。勿論、誰も来る気配はない。

下りは反対方向の林道に通り抜ける予定だ。すると、何メートルも行かないうちに廃小屋が倒壊しているのを発見。茶畑仕事の作業に使われていたのだろうが、周辺にはドラム缶やら生活のゴミやらが散乱していて見るに無残な有様である。





林道はすぐ近くにあるはずだがその気配もなく、荒れていて分かりにくかった。





少々強引にヤブをくぐり抜け、ようやく和束町側の林道に出た。幅のせまい林道である。
左に行けばそのまま下れるが、もうひとつ三角点を探索する予定なので右の方へ進む。しばらく登り続けたあと、下りに転じる。
和束町一帯は宇治茶の産地として知られ、この林道もそのために開拓された道のようで、林道に沿って集落はなくても茶畑が多く点在している。





林道からの距離はごくわずかながら、ここの三角点の入口もよく分からなかった。
送電線が林道を横切るところの少し東側にある茶畑の奥から強引に突っ込んで行った。





やがて踏み跡を見つけたが、ほとんど誰も行かないらしく荒れたまま三角点まで続いている。
自転車を担いでいたため、背中と服の間に枝葉のクズがいっぱい入り込んでしまった。





7分後に四等三角点『倒岩(403.63m)』を発見。
ピーク感のない狭い殺風景な場所である。もちろん手書き標識も何もない。

帰りは尾根伝いに戻っていくと送電線の鉄塔があり、その先は明瞭な巡視路が続いていて、送電線が横切る所よりもやや西側の所で林道に出てこられた。

そこから先は駅までずっと下りである。30分後、3時半にJR加茂駅に到着。
ローカル線であるため電車の待ち時間が長く、となりの駅で乗り換えるつもりが寝過ごして奈良まで行ったりと余計なことをしているうちに暗くなり、7時前にようやく帰宅した。

おわり

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