■音羽三山 MTB ■自転車旅行記へ
●2012年9月1日
JR桜井駅から奈良交通バスに乗り換える。山奥を走るバスなのでまた貸切状態なのかと思いきや、終点の談山神社まで行く人が多く、途中下車したのは自分一人だけだった。バス停「不動滝」で下車。下車した場所は、八井内という携帯の電波も届かない集落だ。それとも、softbankのプラチナバンドが弱いのか…?
そこから大峠へ向けて、簡易舗装の細々とした道を走る。かなりの急勾配だ。15〜20%くらいあるのではないか(左写真で感じるよりずっと急勾配である)。日当たりがほとんどない谷筋を急登する林道のため、表面が苔むして車輪がツルツルと滑って空回りする。進みにくいことこの上ない。 |
早く登山道を歩きたいという思いとは裏腹に、林道はうんざりするほど長々と続く。標高720mまで登ってようやく林道終点まできた。ここから大峠までは標高差50mほどしかないので、登山道を歩き始めて僅か5〜10分で峠に着いた。 峠には祠があり、雰囲気が残っている。このところ毎週、虫の被害に遭っているので、虫対策を万全にした。カッパのズボンを装着し、蚊取線香を胸にぶら下げ、上半身はさすがにカッパは暑いので虫除けスプレーを大量に噴射。その効果があってか、ブヨやハチが飛びまわっていたが刺されることなく済んだ。 |
最初のピークは四等三角点859.0m。山頂に巨大なマイクロウェーブ反射板が設置されていて厳重に柵が設置されており、周囲はヤブっぽくて荒れている。とても山の頂上と呼べるような場所ではない。立ち止まることなく縦走を継続する。
この反射板ピークからは笹藪が続く。図の通り笹は深いが、踏み跡はしっかりついているので迷うことはない。ヤブをこいで熊ヶ岳へ到着。音羽三山の最高峰である。展望はもとより期待できる山域に非ず。 |
しかしGPSを見ると、地形図上に「熊ヶ岳」と表示された地点は、100mほど北方にあるピークを指している。実際にそこを通過してみると、ピーク感のかけらもない殺風景な痩せ尾根の一部であった(右写真)。もちろん標識も何もない。標高も若干であるがこちらの方が低いし、地形図の誤記であろうか。まあどうでも良いことだが。 |
薮の道はさらに続き、標高差100m以上ある鞍部をまたいで経ヶ塚山に到着した。もちろん展望はない。山名から察するに何かの経典が埋められた場所なのだろう。切り開かれた山頂には古い灯篭が立っているが、いつの時代のものだろうか。石が苔むしてひび割れており、いつ崩壊してもおかしくない。虫が飛びまわっているので、長居しない方が吉だ。さっさと次へ進む。
経ヶ塚山の先は小さな鞍部をまたぐのみ。両側から覆いかぶさる笹藪を掻き分けて行くと、ほどなくして音羽山の山頂へ着いた。予期した通りのさえない山頂で、誰もいなかった。昼食を兼ねて休憩。
しかし、今回の縦走の主目的はここからである。すなわち、通常ならば音羽山から善法寺へ向けて下山するのであるが、これがかなり荒れた道であるらしい。しかし自分には自転車という武器があるので、北東にある林道めがけて尾根を下ればあっという間に下山できるのではないかという目論見である。ただし、この北東尾根を通過した記録はネット上で調べても出てこなかったため、実際に行って確かめるしかなかった。
音羽山山頂での休憩を終えて北東の尾根に分け入ってみると、幽かな踏み跡らしき筋道が延びているが、とても先の方まで続いているような気配はない。ところが、手前の樹木に赤テープが巻かれていて、そこに「五貫山→」とマジックで書かれていた。地図上では五貫山らしきピークを特定できなかったが、とにかく林道まで行けると確信して下り始めた。 |
踏み跡はうっすら続いていて最初は順調に飛ばしていた。途中でガサガサという音がしたので目をやると、マムシが逃げて行く途中であった。 |
【不動滝(8:41)〜大峠(9:50)〜▲熊ヶ岳(10:02)〜熊ヶ岳(10:27)〜経ヶ塚山(11:12/11:15)〜音羽山(11:31/11:51)〜林道に出る(12:06)】
音羽三山GPSログ