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●2012年6月9日(雨)

三年振りの大峰である。奈良交通バスで終点の洞川温泉まで輪行。大雨のせいか休日なのに温泉客は皆無で、下車したのは白装束の男性と自分の二人だけだった。

温泉街を抜け、道路脇の登山口から入る。登山道を少し入ると右手に階段が延びており、登り口には「修験道 祈りの道」「いざ、頂上へ」などと書かれているで、そちらへ進む(左写真)。


階段は遥か上まで続いている。スピーカーから六根清浄の念仏が響き渡っていて異様な雰囲気だ。道案内の札はなく、仏教関係の立て札しかない。何かの参道のようだが、雨なので誰一人いない。もしかして頂上に通じてないのでは?と感じるが、とりあえず上まで行ってみることにする。

ところがいつまでたっても階段が終わらず、明らかに怪しいと思って階段の途中で引き返すことにした。結局、標高差250mのロス。

後で調べたら、蛇ノ倉七尾山へ通じる道とのことだが、地図を見ても七尾山というピークはなく、詳細は謎である。どうやら登りつめても洞窟に行き当たるだけで、どこの登山道にも通じていないようだ。


正しい道に戻ってしばらく歩いていると、今度はサングラスを紛失していることに気付く。雨が強いのでサングラスをしていたが、曇ってきたから途中で外していたのだ。慌てて探しに戻るが、結局登山口まで往復しても見つからず、あきらめて先を急ぐことにした。

だいぶ後になって、サングラスは自分の頭の上から見つかった。合羽のフードを被っていたので全く気付かなかったようだ。

道迷いとサングラス紛失のせいで1時間のロスをし、出発から2時間以上たってようやく法力峠へ(右写真)。雨が降っているので峠に屋根付きの休憩所があることを期待していたが、あいにくそのようなものはなかった。

道はゆるやかで自転車を担ぎ上げるようなところはほとんどない。それよりも雨の中、合羽を着て行動しているので大量の汗をかいて不快極まりない。ゴアテックスが全く役立たずである。あと、登山道にはバカでかいカエルがたくさんいたが、全く逃げる様子がない。踏んづけてしまいそうになってからようやく逃げるので、かなり邪魔だった。


ゆるやかな登山道をそのまま行くと、稲村小屋のある山上辻に着いた。小屋に入って少し休憩。宿泊はどうやら自分一人のようだ。

小屋に荷物を預けて頂上まで往復する。道は思ったほど険しくなく、30分ほどで稲村ヶ岳山頂に到着した。せまい頂上に展望台が設置されている。誰もいない展望台の上に立ってみるが、ガスで何も見えない。

帰り道は大日山へ分岐する道を往復したが、こちらの道の方がはるかに険しかった。狭くて急な道でガケを登っているかのようだ。鉄骨階段やクサリなどで整備されているが、ところどころ木板が腐っていたりアルミ脚立の踏桟が折れていたりする。


稲村小屋に戻ると、京大のどこかのサークルに所属する15名位がテント泊の準備をしていた。夕食は小屋の主と二人で水炊き。食事後はすることがなく、すぐ就寝。

【洞川温泉(9:20)〜登山口(9:25)〜蛇ノ倉ALT1130迄(10:00)〜登山口(10:30)〜法力峠(11:32)〜稲村小屋(12:43/13:06)〜稲村ヶ岳(13:35/13:45)〜大日山(14:03)〜稲村小屋(14:28)】



●2012年6月10日(雨のち曇)


睡眠時間9時間。寝すぎて体がだるい。朝食を終え、6時半出発。すでに大学生の集団はいない。

レンゲ辻までの道のりは、最初は歩きやすい水平道、やがて面倒なトラバースになる。

そして女人結界のレンゲ辻へやってきた。門があり、「女人禁制」の説明を記した看板がある。見張り番が立っているのかと思っていたが誰もいない。看板には「Woman Admitted」と書いてあり、おかしな英語だと思ってよく見たら「No Woman Admitted」の「No」が何者かに消された痕跡がある。


結界の先は、修験道らしくクサリやロープが続く険しい道のりとなる。

濃い霧雨の中、誰にも遭遇せず閑散としているが、どこからか法螺貝を吹く音が聴こえている。


やがてなだらかな山頂部に近付いてきた。法螺貝の音がはっきりと聴こえ、霧の中におぼろげに人影が現れる。

そして「山上ヶ岳1719.2m」と書かれたプレートと「頂上お花畑」と書かれた標石のある場所まできた。頂上お花畑といっても、見渡す限り笹原で花など一つもない。その少し先を進んだところに山上ヶ岳三角点があり、湧出岩の前で修行僧らしき者が念仏を唱えている。


帰りは寺院や宿坊の建造物群を通りすぎる。すれ違う人の多くは、いわゆる登山の恰好ではなく白装束で木製の長い杖を持っている。自分はマウンテンバイクでやってきた不届き者なのですれ違っても無視されるのかと思いきや、皆、口々に「お参りに〜」(と聞こえた)と挨拶してくる。どう返せばいいかわからず、とりあえず自分も「お参りに〜」と返事するが、自分は参りに来ているわけではないので変な感じである。愛宕山なんかでは「参拝客以外は来んなボケ」というニュアンスの注意書きがあちこちにあるくらいだし、こういう所は一般登山者は何となく肩身が狭い感じだ。


参詣道は、茶店が並んだ休憩処をくぐり抜ける(左写真)。やはり雨なので客は誰もいない。

結界の中を歩いていて思ったが、女性がいない山は新鮮だ。近年はだいたいどの山にも現れるオバサン軍団がいないから本当に静かである。男女差別を叫ぶ人達には申し訳ないが、女人禁制の山がもっと増えてもいいと思った。



五番関へ向けて、ロープの垂れ下がった滑りやすい急な道を下る(右写真)。雨の影響でかなり滑りやすくなっているので、慎重に下る。

洞辻茶屋を超えてからの奥駈道は人が少なくなった。

p1448を過ぎ、五番関へ降りる道は尾根道ではなく旧道の方を進んでしまったようだ。整備状態が悪く、土砂崩れで部分的に崩落していたので慎重に通りすぎた。


五番関にも同様の結界門がある。やはり誰もいなかった。

レンゲ辻と同じ看板があり、今度は「Woman」の「Wo」が消されて「No man Admitted」になっていた。さらに「holly」という誤ったスペルが「holy」に修正されているので、先ほどよりは知能が高い者の仕業と思われる。


五番関から急登と滑りやすい木の根(右写真)を通過して大天井ヶ岳の頂上へ。天気は回復傾向にあったが、依然ガスに包まれて何も見えず。

そこからモノレールが延びている方向に下る。やがて尾根上を乗車できるようになった(乗車率99%)。


しばらくして林道に合流。林道は立派な舗装路だった。反対側から1台、ロードバイクともすれ違った。

水平な道をしばらく走った後、吉野へ向けて一気に下った。途中で吉野山のメインのピークである青根ヶ峰高城山に立ち寄ったがこれといって特に何もない。吉野温泉に入ろうと思って寄ってみると、まだ1時半なのに本日は営業終了との張り紙が…。宿泊客優先らしい。仕方なくそのまま近鉄の駅へ向かい、馬鹿高い特急料金は支払わず急行列車にて輪行して帰った。


【稲村小屋(6:36)〜レンゲ辻(7:25)〜山上ヶ岳三角点(8:05)〜洞辻茶屋分岐(8:52)〜五番関(10:25)〜大天井ヶ岳(11:11)〜林道合流(11:59)〜青根ヶ峰(12:40)〜高城山(12:52)〜吉野神宮駅(13:15)】

稲村ヶ岳・山上ヶ岳GPSログ


稲村ヶ岳登山道のカエル 稲村ヶ岳のシャクナゲ 野鳥(名称不明)
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