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●2014年2月1日(晴)

7時半ごろ、JR近江塩津駅で下車。人身事故の影響で電車が遅れたため乗り換えのバスに間に合わず、福井県との県境である新道野峠までの国道8号を自走して行った。今年初めての湖北地方であるが、例年に比べて圧倒的に雪が少なかった。国道から見渡す限り雪はなく、ただでさえ薮山ときいているのにこんな状態で本当に登れるのだろうか。



8:15、峠についた。県境より少し北側にある林道に入る。車の通っていない林道に一歩入ると、まだ豊富に雪が融け残っていた。しかも朝の冷え込みでパリパリに固くなっていて、そのまま快適に歩ける(登りなので乗車は無理)。

鹿の足跡が続いたり途絶えたりしている。しっかりと足跡がついているので、かなり鹿がいるようだ。これだけ足跡があるが、人間の足跡は全くなかった。足跡のある所は雪がやわらかくなっているので避けて歩く。

標高360m辺りで林道から尾根に取り付いた。はっきりした取り付き点はないようだ。薮に囲われた日の当たらない暗い尾根で、雪はところどころしかないがズブズブに沈むので、たまらずスノーシューを装着した。

スノーシューをつけた後もほぼ薮の上を歩くはめになる。それでも雪のあるところでは潜ってしまうため、装着しないよりはましだ。大師走までの道のりは、潜る雪と薮との格闘であった。

9:40、点標「大師走」(573.93m)に到着。琵琶湖方面が切り開かれていて展望はまあまあである。振り返ると野坂岳だけが白く、他の山には全く積もっていないように見える。

  大師走から先は、若干枝の障害があるものの、快適な尾根歩きとなる。夏は笹藪で道がないので大変だろう。それにしても雪が少なすぎるのが少し残念である。

起伏の少ないなだらかな尾根を進むと、鉄塔に出た。ほぼ薮に埋もれたような今回のコースにあって唯一、開けた地点である。鉄塔の向こうは野坂岳。

10:40、三方ヶ岳の山頂に着いた。狭くてピーク感も展望もなく、何とも貧弱な山頂である。休憩するにも落ち着かないので、少し東側の尾根への分岐点まで行くことにした。

視界は限られているが、山頂よりは展望がきいている。結局この日も誰にも遭遇せず、ひとり登山を楽しんだ。左の白い峰が、滋賀県最奥の三国岳。

食事はドンベエの白ちゃんぽんうどん。なかなか美味であった。今日は箸もちゃんとある。11:20まで少し早い昼食休憩。

下りルートは薮が多いときく。まして雪が少ないので本当に下れるか疑問に思いながら下る。途中でスノーシューを外し、薮っぽい尾根を下って行ったが想像したほどひどくはなかった。11:50、点標「沓掛」(443.15m)に到着した(上写真)。

そこから先の尾根は分かりづらく、GPSがないと迷うだろう。相変わらずシカの足跡が続いている。この上を歩くとぬかるんでいて靴がドロドロになってしまうため、足跡を避けて歩く。しかしこれだけシカが多いということは…
クマも多いということだ。これは恐らくクマの糞であろう。この大きさは他の動物では考えられない。その後も道なき尾根を神社に向けて下ろうとしたが、高いフェンスで遮られた集落の方へと降りてしまいそうになり、一度引き戻す。しかし神社に直接出ることはできず、結局、神社より少し北側のフェンスに囲まれた場所に出てきた。

12:50、フェンスには鍵のかかっていない門扉があったので、無事に山から出られた。門扉の近くには写真のようなクマのオリが設置されていた。頑丈なフェンスといいオリといい、本当にクマが多く出没するのだろう。そこから近江塩津駅まではすぐ。雪は少なかったが天気は良く、なかなか充実した周回コースであった。



THE END


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