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●2015年1月12日(雪)


京北を除く旧京都市内の三角点峰は全て登頂したが、京北にはまだ未踏の三角点が多数ある。今回はその中から、井戸峠の北側にある千谷山(センダン)に登ることにした。

当日は、京都の市街地エリアにも降雪があるほどの大雪。当初の天気予報から悪化してしまったが、すでに計画を進めてしまい予定を変更するのも面倒だったので嫌々ながら行くことに。ひさびさのラッセル登山となることが確定した。





おなじみ西日本JRバスにて京北合同庁舎前まで輪行し、10時10分周山を出発。写真では分かりづらいが結構降っている。気温も非常に低い。
スノーシューと、林道が凍結した場合のために軽アイゼンを持参しているので背中の荷物もそこそこ重い。


   


国道162号を北上。まだこの時点では、青空が垣間見えて時折晴れ渡る。周辺の低山は全て白一色であり、遠くの山は分厚い雪雲に覆われている。


   


国道162号から府道61号へ折れると交通量はなくなり、全面通行止の看板が現れた。看板と小さなバリケードだけなのでその横を通過することはできるし、先に集落があるため車の轍も続いている。積雪が多いので集落の先までは除雪されておらず通り抜けはできない、ということだろうか。一応スノーシューは持参しているが、長い林道のスノーシュー歩きは本当に体力を消耗するので勘弁願いたい。

府道を東へ進むほど、暗い雪雲が立ち込めるようになる。





峠道が急坂になりヘアピンに差し掛かったところで天候が一段と悪化した。湿気を多量に含んだ大粒の雪が容赦なく降り注ぐ。たまらず、途中からはペダルを漕ぐのをやめてMTBを押して歩いた。みるみるうちに道路に雪が積もっていった。車の轍も途中で引き返した跡があった。





11時15分、井戸峠に到着。峠の地蔵も全て雪で覆われてしまっているが、道路上に積もった新雪は数センチほどで、スノーシュー等を使用せずに済んだ。さて、峠からの登山口はどこにあるのだろうかと探してみると、左手の法面、地蔵より少し先の所に雪の表面がうっすら窪んだ跡がある。おそらくここが登山道なのだろう。ペダルを外し、スノーシューを装着して法面に慎重に踏み跡をつけて登って行く。





しばらく進むと倒木が道を塞いでいるので乗り越える。その後、道を見失った。どこかで分岐を見失ったようだ。
仕方なく左手の急斜面を這い上がる。手の届く枝を手掛かり足掛かりにしながら登るが、スノーシューでこれをやると想像を絶するしんどさである。僅か10mほどの標高差だが、心臓が破れ、腕と足が引きちぎられそうな思いをした。

それからは、しっかりとした踏み跡が続いて迷うことはなかった。


   


雪は絶え間なく降り続いているため、どんどん深くなっていった。

やがて、山頂へかけての直登尾根とトラバースと二手に分かれる。迷わず右手のトラバース道を行く。
それほど危険ではないが、うっかりすると滑り落ちてしまいそうな場所もある。


   


12時50分、ようやく鞍部に出る。トラバースから尾根へと切り返す。

最後は山頂までゆるやかな尾根道。降雪と湿った雪のおかげで、快適なスノーシューイングとまではいかないが。


   


13時15分、千谷山の二等三角点に到達。三角点を探し当てる。

さっそく昼食にとりかかるが、ここでガスストーブを使う気にはなれない。パンだけの簡易な食事休憩となった。





10分後、ラッセルしてきた道を折り返す。できれば別ルートを下りたかったが、天候が回復する見込みがないため、やめた方が無難だ。

下りは、トラバースではなく尾根を直降下するルートを辿り、一気にショートカットする。





14時5分、3時間ぶりに元の井戸峠に戻ってきた。積雪は行きよりもやや深くなっていた。





峠には、地蔵の向かい側に屋根付きの融雪剤置場があるため、この中に入って火を焚くことにした。
身も凍るような寒さの中、ドンベエのカレーうどんを食した。我が半生で食したカレーうどんの中で最も美味であった。

峠を下って周山まで戻り、再びバス輪行して帰る。
この日と翌日は恐るべき全身の筋肉痛に苛まれたことは言うまでもない。

おわり

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