■山本山・賤ヶ岳 MTB          ■自転車旅行記へ

●2010年1月17日(雪)

本当は湖北の600mクラスの山を狙っていたが、週末まで強い冬型が続いて積雪量が急激に増えたため変更。近江塩津行きの電車に乗る。長浜までは全く積雪が見られず、虎姫から一面雪景色になる。河毛駅で下車し、登山口まで走る。

登山口の朝日山常楽寺

小学校裏手から延々と続く石段を登り、途中で山道になる。山本山の山頂までの道はよく踏まれていて、踏まれた所の雪はほとんど融けている。山頂は城跡とだけあって開けた場所であり、晴れていれば眺望が良さそうだ。広場から少し離れた小高い場所に、山名を記した複数のプレートが木にぶら下げられていた。三角点はこの辺りだろうが、雪に深く埋もれていて見つけられなかった。

山本山への登り

ここから賤ヶ岳へ続く縦走路も、登山というよりは史跡を辿るハイキングコース。よく踏まれているだろうと思いきや、ワカンの跡が細々と続いているのみだった。さすがに冬は縦走する人は稀らしい。ただ、ワカンが必要なほど雪が積もっているわけではないので、順調に進んでいく。左手には時折、琵琶湖が垣間見られる。

そのワカン跡も、縦走路と交わる最初の峠のところで途絶えた。その先の古墳群のある尾根を過ぎて、p320の登りに差しかかるが、道が完全に雪に隠れているので、度々、道を外してしまう。縦走路は標高にさほど変化はないが、北へ進むほどに雪は強く降り、深く積もり、視界が白く霞む。

山本山〜賤ヶ岳の縦走路

それにしても長い縦走路だ。やっとのことで、p361の四等三角点に着く。この辺りからは、ほとんどラッセルだ。膝下辺りまでの雪だが、何度も股下辺りまで踏み抜いてしまう。ワカンを持参すべきだったようだ。リフト乗降場に着いても、シーズンオフで運休のため人もいないし依然踏み跡もない。リフトから賤ヶ岳までのラッセルが一番きつかった。結局、縦走路だけで4時間近くもかかった。

縦走路を振り返る

賤ヶ岳山頂も誰もいなかった。雪は深く積もっていたが、アスファルトみたいに踏み固められた立派なトレースに合流。ほっとした。周囲は観光化されてはいるが、至って静かだ。霧に煙る琵琶湖と余呉湖の姿が幻想的だ。『史跡 賤ヶ嶽』と書かれた標柱の隣には、半ば雪にうずくまるように、こわばった表情の武士の像がある。400年以上前、余呉湖の水を血で真っ赤に染めたといわれるほどの激戦が行なわれた地だが、今は静寂そのものだった。

賤ヶ岳山頂から余呉湖を望む

帰路はトレースを東に追う。立派なトレースはそのまま大岩山方面へ続いていたが、最初のp349の分岐でかなり遅めの昼食をした後、ここから下山する。この下山路にもトレースはついていたが、あまり整備されていない道で、やや歩きづらかった。ほどなくして下山。登山口に比べると僅かに7キロほど北の位置だが、平地においても積雪の量はかなり増えていた。縦走路は無雪期はマウンテンバイクのトレイルに利用されるらしいが、冬はこんな状態なので当然乗れる所はほとんどない。この次湖北へ来る時は、必ずワカンを持ってくるとしよう。

一之宮橋へ下山、正面は田上山

「カシミール3D」及びGPSトラックデータにより作成

【朝日小学校登山口(9:35)〜山本山(10:20/10:30)〜最低鞍部(11:43)〜p360.4(13:03)〜リフト乗り場(14:03)〜賤ヶ岳(14:23)〜p349分岐(14:45/15:10)〜一之宮橋(15:30)】

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