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2012年3月18日(雨時々濃霧)

久々に福井・滋賀県境の山に登った。週間予報では嶺南地方は雨だったが、直前の天気予報で降水確率20%の晴時々曇に変わったので安心して出かけた。

ところが朝起きると空はどんよりしている。敦賀経由でJR十村駅まで輪行したが、北上するにつれ徐々に空は怪しくなる一方で、今にも泣き出しそうな天気のもと十村駅を出発して走り始める。山の方を見ても霧がかかっており視界は全くなく、どの位の積雪があるのか予想がつかない。

倉見林道に入ると雪が積もりだした。残雪期なので汚い雪だが、固く締まっているのでそのまま歩ける。雪の積もっていない所は乗車して進んだ。乗車している間に一人の高年男性を追い越したが、カッパとスニーカーで荷物なしという軽装だった。

林道は知らない間に谷筋の登山道になっていく。先ほどの男性にも追い抜かれた。谷筋の道はどんどん細くなり、そろそろ尾根に上がるはずだと思ったがそれらしき道はなく、適当に獣道らしき踏み跡を取りついて尾根に上がった。知らない間に、正しい登り口を見逃してしまったのかも知れない。

そこからは尾根道を進むが、雪はほとんど融けているのでどんどん高度を上げていく。ところどころでクモの糸が道を遮っていることから、自分より前には誰もいないことが分かる。先ほどの男性はどこへ消えたのだろうか。

途中で「夫婦松」と書かれた場所があるが、枯れて幹の一部だけが残っている松と根元から切断された松が無残な姿を晒しているのみの殺風景な場所だ。

標高500mを過ぎて少し尾根勾配が緩くなったところで急に積雪が増えたので、スノーシューを装着する。高度をあげればあげるほど、霧はどんどん深くなっていく。

標高690mで県境尾根に達した。ここは無雪期は草稜となっていて見晴らしに優れ、天気が良ければ三重嶽などが迫って見えるはずだが、あいにくの天気でほんの数十メートル先の稜線も見えない。

稜線にはところどころクレバスが走っている。天気が良ければ冬でも人が多いのだろうが、こんな天気に登る人間はさすがに誰もいないようだ。

やがて三十三間山の山頂に到着。三角点は雪の下で、山頂を示すプレートらしきものも何もない。

少し休憩してから山頂を後にする。状況によっては往路を戻ることも考えていたが、予想以上に早く山頂に着いて時間に余裕があるため、南方の尾根を縦走することにした。

そこからはろくろ山に向けてどんどん高度は下がっていくのだが、視界はいよいよ悪くなる。時折、靄の切れ間に遠方の稜線が見通せるのだが(右写真)、すぐに閉ざされてしまう。

天気予報は見事に外れたようだ。やがて周囲は一面ホワイトアウトと化した。この時期に縦走する人はあまりいないのだろうか、古いトレースも見当たらない。ろくろ山に近づくにつれ、尾根形もはっきりしなくなってきた。GPSがなければ確実に遭難しているレベルである。

やがて、雪の表面から岩礫が突きだしたザレ場が現れる。岩礫に近寄ってみると、その近くに四等三角点の標石があった。ろくろ山の山頂ということだが、どう見ても雪の海に浮かんだ島である。

ろくろ山の先のp635は、滋賀県側(天増川林道)へ下りる尾根と福井県側(倉見峠方面)へ下りる尾根との分岐点である。天増川林道は、以前、倒木などでずいぶん苦労して通過した記憶があるので(日記)、福井県側へ下りることにした。

県境尾根から離れるとホワイトアウトから解放され、徐々に視界を取り戻した。そして標高550m付近で尾根上の積雪は少なくなり、スノーシューを外した。その先は踏み跡のはっきりしない急勾配の下り坂で、登りのような比較的通りやすい一般ルートではなかった。

標高450m近辺で、この尾根を横切る林道(倉見峠方面へ行く林道ではない)に出くわすのだが、右写真のようにガケとなっていて林道へ降りるための道がつけられていないのには参った。降りる場所を探しながら右往左往した末、バイクをかつぎながら何とか降り切ったが、此処が今回のコース上一番の難関である。

せっかく林道に出てきたので、このまま急勾配の尾根を下るのをやめて、この林道を下って行くことに決めた。林道は若狭街道の熊川の方へと抜けられるので、今津を目的地とする場合は倉見峠を経由するよりもずっと近道である。しかし林道上には数十センチの残雪が一向に途絶えることなく続いており、バイクを持ち上げたりして進まなければならなかったので結局遠回りをするはめになった。

標高180mまで下ってきたところで林道の崩落箇所に行き当たる。その修復工事現場を通過するのに左のようなガケを降りなければならず、近くにあった脚立をハシゴにして恐る恐る自転車を担ぎながら降りた。運悪く脚立が転倒すれば大怪我しただろう。これが今回二番目の難関だった。

しかしこの修復工事のおかげか否か、崩落地点から先は工事車両の往来のために除雪されていた。これでやっと快適に…と思ったら今度は本格的な雨。分水嶺をまたいで若狭街道を近江今津駅まで走って帰った。この間、ザックカバーを装着するのを忘れ、しかもドロヨケのない状態で走っていたのでミレーのザックが泥まみれになってしまった。

人気の山でありながら、この日は悪天候のせいで誰にも遭遇しなかった(高年男性以外)。若狭の山は、標高が低くても天候次第では侮れないものだと実感した。

【十村駅(8:30)〜倉見林道始点(8:47)〜尾根へ出る(9:25)〜三十三間山(11:12/11:30)〜ろくろ山(12:20/12:30)〜池ノ尻林道と交わる(13:15)〜池ノ尻林道始点(14:10)〜近江今津駅(15:30)】

三十三間山GPSログ

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